一魚二菜
東京都八王子市
エントランス正面の鳥獣戯画と新鮮な食材が盛られた飾り棚
エントランスホールから客席を見る．写真右にあるのは腰掛け待合．
八王子駅から徒歩３分のビルの２階にテナントとして入る創作和食を提供される店舗の設計です。
大突貫でオープンしたいとの御要望でした。
オーナーは施工会社も決めて居られたので、凡その間 取りと客席の方針のご承認を戴き次第、着工しました。イメージした空間を施工の手順に合わせて作図して、描いたものを順々に発注・施工しながら完成に辿り着きました。職人さん達の抜群のチームワークのお蔭で、予定通りお店をオープンすることができました。
カウンター席が６席、テーブル席が35席あるお店です。
カウンター席
客席に入るとまず、カウンター席が目に入ります。
カウンターの正面の壁には、オーナーが用意しておられた墨絵があります。
カウンターの前には厨房機器があり、目の前で調理を見ながら食事を楽しめます。
カウンターの中から見た個室の客席
個室は全部で８つあり、お客様が何度訪れても楽しめるように、それぞれに特徴の異なる設えになっています。
様々な目隠し
各個室のプライバシーを保ちながら、閉鎖的な空間にならないよう、また通路を歩いている時にも空間の表情を楽しめるようにそれぞれの個室に合わせて、視線が合わない工夫をしています。
写真左は、真鍮の金物で取付けたエッチングガラスです。図柄は、葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」です。写真右は吹寄の木格子を目隠しとしています。
この個室は、床は板張りで、掘り炬燵席としました。
欄間は、銘木屋さんで御施主様と見つけたものを使いました。
板戸を境に４人席と６人席がありますが、大人数のときは建具をはずして一体の空間として使うことができます。
欄間をほんのり照らす和紙のブラケット照明
古材と新材が混在する柱や梁．
この個室の床と腰壁は、さわやかなブルーのタイル貼りで、壁は真っ白な漆喰塗りとなっています。
この個室は、天井を低くし、壁から天井まで左官を塗り回しています。
天井は2.2mと低く、秘密基地で食事をしているような落ち着く空間になっています。
一魚二菜 所在地：東京都八王子市
主要用途：飲食店 延床面積：165m² 竣工：平成18年