うどん屋 開都

東京都町田市

hp-開都1

町田街道からの外観

開都2-立面図

東京都町田市のうどん屋開都さんの新店舗です。
埼玉県新座市から築300年の古民家を移築しました。
90席確保したいとの御要望を戴き、厨房などのバックヤード部分は増築して、移築前の古民家の迫力のある小屋組を活かしながら設計しました。
メニューも豊富で美味しいうどん屋さんです。

開都3-東面外観

東面外観.左側が元の古民家部分、右側が増築部分.

開都4-東面外観手前が増築部分.

東面外観.手前が増築部分.

開都5-北西からの外観

北西からの外観.屋根を掛け増しているところは増築部分.

開都6-配置
開都7-土間席内観

土間席内観
痛んだ古材は新材に変えていますが、顔料を混入した柿渋を塗装し新旧の木材は一体の質感として溶け込んでいます。

開都8-小上がり席

小上がり席
壁は綺麗な柄のクロス貼り、照明は和紙のものとし、土間席の空間とは繋がりながら趣の異なる部屋になっています。

開都9-平面図断面図
開都10-小上がり席から土間席を見る

小上がり席から土間席を見る
小屋組の同じ松梁に夫々の表情があることに倣い、ペンダント照明はシェードの材料をガラスで統一した上で、4種類の形のものを混ぜ合わせて使用しています。

開都11-北側の落ち着いた庭を眺めながら食事

北側の落ち着いた庭を眺めながら食事ができるテーブル席

開都12-土間席から小上がり席を見る

土間席から小上がり席を見る.格子戸が程よく雰囲気を切り替えてくれている.

開都13-小上がり席

小上がり席.欄間や障子、格子戸は、移築前の民家で使っていたものを塗装し直して使っている.

開都14-土間席の小屋組を見上げる

土間席の小屋組を見上げる.天窓から柔らかい光が差し込み構造材の迫力を浮かび上がらせている.

開都15-外観 夜景

外観 夜景

うどん屋 開都 所在地:東京都町田市
構造・工法:木造1階建 敷地面積:1516.15m² 建築面積:300.66m² 延床面積:281.75m² 竣工:平成24年

古民家の移築

開都16-古民家の移築

御施主様から古民家を移築してお店を建てたいと御要望を戴き、移築可能な古民家を探しました。
左の写真は元々建っていた様子と解体の様子が伺え る記録写真の一部です。民家として役目を終えた後、新座市の指定文化財として地域の子供達に、昔の生 活様式などを伝える場として使われていた民家です。建具や欄間、構造材等をひとつひとつ丁寧に解体し て下さったお蔭で、開都さんのお店として再び活か すことができました。

古民家の移築部分と増築部分

開都17-平面図立面図古民家の移築部分と増築部分

エントランスと客席、厨房の一部は、元の古民家だった部分です。
厨房の不足部分、北側の客席、トイレ、バックヤード棟は、外観もインテリアも、元の古民家の骨組みを活かすようにして増築しました。
北側の客席には、元々の屋根とは少し勾配の異なる 屋根を掛け増し、インテリアに変化を持たせました。古民家の迫力ある小屋組を極立たせる為に、増築した厨房、トイレ、バックヤード部分のインテリアは天井高をできるだけ低く抑え、外観はシンプルなものにしながら小さな屋根を掛けました。

構造の工夫

開都18-断面図構造の工夫

林立する柱と、梁、桁の架構をダイナミックに見せる為に、客席にできるだけ壁を作らないようにしたいと考え、主に天井に近い部分で耐力壁を設けました。
構造的に必要な筋交は、単なる交差筋交に見えないように壁と組み合わせて工夫をしています。

丁寧な仕事

開都19-丁寧な仕事

上の写真は、上棟時の写真です。黒っぽい木は古材で、白っぽい木は新材です。
元の民家を解体する際の記録と見合わせて、古材も新材もひとつひとつ仕口や継手をつくり組まれました。
職人さんたちの作業の様子、だんだん組み上がっていく骨組みを見て、改めて、丁寧にコツコツと積み重ねて仕事をすることは、とても必要で、人間の手仕事の尊さを感じました。
ありがとうございました。

株式会社 北園空間設計
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