U 邸
京都市左京区
京都のモミジの名所・真如堂の裏に建つ住宅です。
敷地が決まった時には、2階のテラスから大文字送り火が見える高さを確認するために、一度仮設足場を組んで床レベルの設定を確認してから設計を始めました。地鎮祭では御主人自ら祝詞を奏上して下さり、その想いは現場の職人さん達にも伝わり、一つ一つの仕事が丁寧に清々しく進んで行きました。庭は伏見の藤井造園さんに作って戴きました。
地下に車庫、1階に客間、寝室、子供部屋、2階にLDKという構成です。南側の庭は、奥行は3mもないのですが、内部の各室の窓から、様々な表情を楽しむことができるように、庭師さんと綿密に打合せをして計画が決まりました。 2階のキッチンの東に面したテラスは、 天気の良い日に朝食を食べたり、大文字送り火を見ながらお酒を飲んだり、夕涼みをしたりできる場所になっています。
ご主人が栃木県出身ということもあり、大谷石で調度品や薪ストーブの台座を作り、壁もスピーカーの高さに合わせて、
特殊加工の大谷石を立ち上げて居ます。天井板は、棟梁が秘蔵の台湾檜をご好意で提供して下さいました。
障子窓に加えてガラス瓦から差し込む光によって、とても明るい空間になっています。
大きな照明はご主人のご友人の手作りです。
夫々の障子は、設計して新しく作った物と、ご夫妻と一緒に古道具屋さんを廻って見つけた物とを使い分けています。
U 邸
所在地:京都市左京区
構造・工法:木造在来工法
敷地面積:238.30m²
建築面積:92.61m²
延床面積:168.28m²
竣工:平成19年